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嗤う男 福澤徹三

福澤 徹三
双葉社
発売日:2009-07-16



七つの短編に登場するのは、小学生の娘をもつ母親や、仕事のストレスで疲弊している中年男など、どこにでもいる人々そんな彼らがいつもの生活と隣り合わせにある、絶望と恐怖の陥穽をのぞいてしまった瞬間、ごく当たり前の日常が恐怖の風景に変わっていく…。階段とホラーの名手が描く、怖くて奇妙な味の短編集。

じわじわ恐い。
しみじみ怖い。
ありふれた日常と隣り合わせにある絶望と狂気の世界。それを覗いてしまった人々の崩壊を描く短編集。
この作品に収められた小説の数々は、はじめに怪異ありきの物語ではない。立ち現れる怪異は、あくまで人間の行為が、そして思いが積み重なった「結果」だ。派手なモンスターも、怨念の塊となった異形も出てこない。
だから、怖い。
日々の営為の繰り返しこそが、破滅の水源だと、主人公たちが体現するのだから。(門賀美央子「解説」より)



・ピースサイン
ピースして写真に写ったら死ぬという迷信を
信じて信じて信じぬく主婦の話。

・帰郷
ヤクザな生活から彼女と逃げることにした男が
死んだ母親の故郷へ行き、祖父の霊を見る話。

・憑かれたひと
お墓の上に立てられたという噂のある
百貨店に勤める男が最悪な上司に
霊の白い陰を見てしまう話。

・夏の収束
パチンコ狂の一夏の話。

・真実の鏡
長年勤めた会社をリストラされ
ようやく転職した会社で冷遇され
家族に見捨てられ死んでしまう男の話。

・狂界
頑固な父親とふたりで暮らす男が
飲み屋の女にそそのかされ
父を殺し女も殺す話。

・嗤う男
飲み屋の女に入れあげ
サラ金を借りまくってケツまくる男が
嗤う男は自分だったという話。

人間、追いつめられると発狂する。
悪い人が近寄ってきて
悪い考えに巻き込まれ…
悪いことは全て被害者意識になる人は怖い。
努力しても報われず
助けてくれる人も現れず
奇跡なんて起こる訳もない。
悪い方向に進んでしまう負の連鎖。
あとちょっと、あとちょっとと
沸点に近い人たちが
世の中ごろごろしていそうな気持ちにさせられる。
「年明け」なんかはとってもめでたい気持ちになるのに
同じ明けるんでも
「週明け」のドロドロした気持ち。絶望的。
見方を変えたら私も…と思う。

夢も希望もないと断言される話は
ちょっと現実っぽくて困る。
だって通勤電車で読んでいるのだもの。
本を読んでオンオフつけているところがあるのに
ドロドロした気持ちが延長されちゃ困るのだ。
じゃ、読まなきゃいいのにとも思ったが
途中でやめるほど深くも熱くもないので読み切った。
が、やっぱり後味悪い本でした。

やる気が本当に萎えてしまう恐怖。
人間て自分て本当に怖いと改めて。

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theme : 読んだ本。
genre : 本・雑誌

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